研究目的

国際化の流れから、日本各地にトラベルクリニックが設置され渡航前の旅行者にワクチン接種や予防薬処方などが行われるようになってきました。一方で、日本国内における受診者の目的地、ワクチンニーズに関するデータは乏しい状況です。

本試験の目的は、多施設のトラベルクリニックにおける渡航内容に対して提供したワクチンや予防内服をはじめとした渡航相談の内容を収集し、日本国内の渡航前相談の特徴を把握することです。

また、渡航前相談の内容について標準的なプラクティスを調査し、国内における渡航診療の質の均てん化を推進することも目的の一つです。質の均てん化を補助するため、得られたデータを組み合わせた診療支援ツールを作成し、渡航前相談の支援を行うことができるWeb上のツールの開発も同時に行います。診療支援ツールを通じて、他の施設との実施状況を比較することもでき、自施設のプラクティスを見直すことにつなげていければと考えています。